この小林一三はないでしょう?

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 NHKが放送90年を記念して、3人の経済人の生涯を描くドラマを制作すると聞いて楽しみにしていた。

 高橋是清、小林一三、松永安左ェ門。

 とりわけ期待値が高かったのが「小林一三」編だったのだが、
 前編から
「なんや、これは?」
 としか思えないほど、レベルの低い作品だった。

 わたしは関西人だから、小林一三のお膝元。
 当然、ひいき目も入っている。
 だが、ドラマは
「馬鹿にしてるのか?」
 と、思ったほど、空疎な男に小林を仕立て上げた。
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 小林一三の真骨頂は岸信介の更迭人事だろう。
 しかし、ドラマはそれらしき人物を「企画院官僚」と表示しただけで岸信介とは紹介しなかった。
 もちろん、岸信介自身が語っている、小林との出会いのやりとりなども割愛されている。

 現首相への気兼ねがよく伝わってくる。それなら最初から「小林一三」を取り上げるなよ。

 また、小林一三が阪神電車と神戸線の権利を取り合う場面では、現在の阪神電車の現役社員らが聞いたら不愉快な思いをしただろう、と思える台詞が登場した。
 「マッサン」では、ニッカのライバルであるサントリーに相当配慮したシナリオだったと思うが、阪急阪神ホールディングで吸収された阪神側にはそういう気遣いも働かなかったようだ。

 このシリーズは高橋是清にしろ小林一三にしろ、たった2回で生涯を描くもので、何が何でも無理がある。
 時間はないのに、逆に冗長で締まりのないドラマになっていた。
 ところが、松永安左エ門は1回だったのに、取り上げる時期が短かったため引き締まった内容となっていた。

 皮肉なものである。

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