京阪奈ときて滋賀~「偉大なるしゅららぼん」

画像
 湖西は鵜川、白髭神社前で交通事故。そんな記事を一ヶ月ほど前に読んだ。

 あそこは危ない。

 北上するときで云えば、我慢して走ってきた狭い一車線の追い越し禁止道がやっと広がり、風景がパッと開き、解放感がありアクセルを自然に踏み込んでいる。白髭神社の駐車場はわかりにくいし、湖中に建つ鳥居へは道路を横断しなくてはならない。すぐ近くの鵜川四十八体石仏群などは最初から車で行きつくのが難しいのではないか。

 そんなことは万城目学の「偉大なるしゅららぼん」には書いていない。

 この小説は竹生島ネタである。

 万城目氏は京都、奈良、大阪を舞台に3冊の本を書いてきて、今回が滋賀であった。「京阪奈」ときたので、次は当然「京阪神」で「神戸だろう」と思っていたら見事に外れた。大阪育ちで京大卒ゆえ東へ引っ張られたか。今や新快速は敦賀まで行くので次の作品は福井かもしれない。
 神戸はなんてったって歴史が浅い。清盛で900年ほどだが、清盛にしたってきっかけを作っただけでその後の蓄積がない。神戸には地震がこないと1995年までは根拠もなしに信じていたが、どうしてどうして、清盛の作った福原京は地震で崩壊したのである。
 滋賀を舞台にしたのだから「偉大なるしゅららぼん」にはさぞかし深いものがありそうだと期待したのだが、今回はやけに軽く、肩すかしを食らった気分だ。別に神戸を書かなかったから評価を下げたわけではない、念のため。

 そんなことを姪にしゃべりながら、ある休日の夕方、京都、鴨川を遡上し下鴨神社を目指して歩いた。

 奈良に勤務している姪は高知からやってきたので、同僚に「鹿男あをによし」を勧められるのだが「まだなにも読んでない」と云う。
画像

 わしは映画「鴨川ホルモー」でみた、鴨川デルタへの石渡りをやってみたかったので、わざわざ円山公園から下鴨神社横にある洋食屋を目指したのである。

 無事に石渡りを済ませたら、
 「あそこは『パッチギ!』で決闘した場所だっけ?」と妻。
 多分、そうである。

 食事を終えるとすっかり暗くなっていた。

 空には薄雲のかかったお月さんがぼんやり。
 参道に少し電気が点いているのをみて妻が、
 「ねぇ、ちょっと奥までいってみーひん?」
 と云いだした。
 「糺の森を夜、歩くんかい?」
 「ひえ~」
 と云いながら姪もまんざらではなさそうである。なんという家系か、こやつらは。

 誰もいない参道を歩くうちにわしはトイレに行きたくなった。夜なので休憩所横のトイレは閉まっていた。社務所の横にしかないと書いてあったので走って済ませた。そのトイレには二人も学生らしき男が用をたしていた。向こうにしたらわしも不審やろうが、わしからしたら学生らはもっと不審に見えた。

 合流するのに本殿の門まで走っていき、さて三人で帰ろうとすると、さっきのトイレにいた学生が手洗場へやってきた。

 ふーむ、これはひょっとしたら「下鴨ホルモー」が始まるのかもしれん。
 京大対同志社かな。
画像

 とわしは思ったのだが、「ホルモー」を読んでいない妻らにはなんのことやら分からないだろう。

 京都の夜には今でも「オニ」遣いがいる。
 ちなみに栗山千明は「カーネーション」よりも「塚原卜伝」よりも「鴨川ホルモー」がよい。

(注) 長いこと「しゅらぼん」と表記してた。間違いでした。「しゅららぼん」に訂正しました。(2012/11/29)

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 2

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
ナイス