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zoom RSS 「坂の上の雲」〜広瀬武夫のサモワール

<<   作成日時 : 2010/12/31 15:23   >>

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 どこかにあるはずなのだが見つからない。

 司馬遼太郎の「坂の上の雲」を仕方なく買い直した。

 やれやれ、である。いつかは司馬遼太郎全集を買ってやろうと思っているので、文庫本は売り払っていたのかもしれない。

 第2部のNHK版「坂の上の雲」は、広瀬武夫とアリアズナの恋が随分ウェイトをもって描かれている。司馬遼太郎はあまり色恋沙汰を書かない作家だ、と思っていたので、今回のテレビ版での広瀬とアリアズナの恋への時間の割き方には、少し意表をつかれた。確かめようにも原典が手元にないのでどうしようもなかった。

 しかし、再入手して分かったことは、やはり、司馬はあまりこの二人の話に筆を割いていないということだった。放映時、エンド・タイトルに島田謹二の名をみたとき、ひょっとして「ロシアにおける広瀬武夫」を援用しているのではないかしら、と想像したのだが誤ってはいなかった。

 大河ドラマはよく複数の作品をひとつにまとめてドラマ化することがあるが、「坂の上の雲」ではふたりの作家の作品をまとめている。これは珍しい。

 アリアズナに広瀬が日本語を教えるところは島田謹二の著書にある。但し、広瀬の下宿でのやりとりになっている。「ロシアにおける広瀬武夫」には小説的な部分もあるので、実際どうだったかは分からない。であれば、ロシアのどこかの湖で、あのやりとりがあったと描かれてもおかしくはない。さらに、あそこで鳥に発砲してアリアズナを驚かせたボリスの行動も話を面白くする工夫であろう。島田謹二が描くボリスは広瀬の恋敵ではない。別にいる。

 以前、取り上げた「絶品!海軍グルメ物語」にこんな話が載っていた。

 広瀬が最初の旅順港封鎖作戦から還ってきて、負傷した足を治療する場面のこと。ただ治療を受けているだけでは「絵にならない」ので、サモワールで沸かしたロシアン・ティーを飲みながら、アリアズナを偲ぶというシーンにしたいとディレクター氏は思ったそうな。構想はさらに膨らみ、リハーサル中に、紅茶だけでなくロシア風クッキーも添えたいと、ディレクター氏は言いだし、ロシア風クッキーってどんなもんだ?となって大騒ぎになったとか。

 さて、そのシーンは放映ではどうなったか、といえば、何の変哲もなく、ただお茶を飲んでいるだけのカットになっていた。わずかにサモワールかな?と思しき茶器がテーブルに載っていただけだった。アリアズナを偲んでいると思わせるようなカットもなかった。実際には、そういうカットも撮ったのだろうが、編集段階で普通のシーンになってしまったのだろう。

 あれこれと原作に手を入れたがる癖は「坂の上の雲」においても同じようである。



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